映画「ぼくのエリ」を観てきました




今朝は朝から打ち合わせを2本すませて、そのまま午後イチでスウェーデンのヴァンパイア映画「ぼくのエリ」を観てきました。

で、実は、これが、もう最高に良かった! 映画の紹介は、もうあちこちに載っているから書きませんが、ヴァンパイアの少女とイジメられっ子の少年の物語。北欧映画というと職業柄、一応チェックに行かなくちゃと思いつつも、ついつい忘れちゃう怠け者の私。でも数週間前の週刊文春の映画ページで、この作品を絶賛したのに非常にこころを惹かれ観に行ったわけです。で、これが大正解。やっぱり文春の映画評は正しいよ!! というか、評価している人たちが、私と価値観があうんだね。ほんとうに観に行って良かった!

もー、私は映画はこういうのが好きなんです、という代名詞みたいな映画だった。まず絵がきれい。子役たちが最高に素晴らしい。全体の空気感が最高。音楽も全体の音うるさすぎず、素晴らしい。俳優たちの細やかな心の動きをしっかり表現している演出/カメラワークも最高。本(シナリオ)も荒いところはあれど、しっかりと子供たちの心理が描かれており、加えてストーリーに対するいろんな解釈も可能なスペースが充分あって(これは大事)、本当に素晴らしい映画でした。今年の映画No1かもなぁ!

会場の壁に各雑誌に載ったレビューのコピーが貼ってあり、それを読んでいたら、原作は映画よりさらに良いと数人の方が語っていたので、ついついパンフどころか原作の文庫本も購入し散財。いや〜、も〜、何を言われてもかまいません。私はこういう映画が大好きなんでーす!! 私にとっては「羊たちの沈黙」か、それ以上に大好きな作品だと断言しておきましょう。

あと「君が好き」とか「忘れた」くらいのスウェーデン語が聞き取れたのが、ちょっと嬉しかった。また勉強しようかな、ス語。

PS
ハリウッド・リメイク版がこの秋に出来ると聞いてウンザリ。大味になっていそう。あの子たち以上の配役がありえるんだろうか。

PPS
ジョンと観に行った「アイアンマン2」や「プレディターズ」みたいなのは、長距離の国際線の機内放送でたまたまやっていたから仕方なく観るものであってお金を出してみるものではありません。こういう「ぼくのエリ」みたいな映画こそ、お金を出して、時間をあけて、加えて気分転換のために、観に行くものなのであります。

PPPS
エンディングに対しては、いろいろな解釈が可能だと思う。私の解釈はこう。実はプールのいじめで男の子は死んでしまった。そこから後は実はすべて彼の夢。違うかな。悲しすぎる?

PPPPS
邦題と映倫の修正部分については、ネットでも批判が多い様子。確かにひどい。でも邦題のハズし方くらいでは、この映画のコアな美しさは失われない。いいぞ、スウェーデン!