劇団イナダ組:第3柿沼特攻隊

春らしい天気の中、札幌の仲間が照明を担当しているこのお芝居。応援もかねて行ってきました。演劇を観るのは本当に久しぶり。10年ぶりくらいか? それこそ前に何をみたのが何かも思い出せないくらいだよ。でもホントに面白い芝居なら、素人も楽しめるはず……と思い、勇気をふるって行ってきました。ずっと前に私の尊敬する音楽業界の大先輩が教えてくれたのだけど、本当に良い音楽なら絶対に素人にも楽しめるものだ、と。それと同じですね。(この大先輩については、また次の機会に書きたいと思います)

とにかく演劇は門外漢の私だけど、心を開いて楽しんでみよう、と。というわけで結論がから言うと、非常に楽しめた。最初のコミカルな部分は正直、眠くなった一瞬もあったし、セリフのノリについていけない部分もあった。でも最後の方の、盛り上がりに持って行くまでの役者の皆さんのチームワークと集中力はものすごく、これが劇団のステージのマジックというものかと感激した。すっかりステージの上で起こっている事に引き込まれ、そして感動しまくった。お客さんも、シーンと、ものすごく集中して観ていたと思う。いや〜良かった。

もっとも、それをここに書こうとすると、自分の経験値の低さからか言葉がうまく出てこない。ま、何か書くには、ホントにたくさん観てないとダメだよね。ケルト音楽や北欧音楽のことだったら、自信を持って書けるんだけどね。でも、皆さんも普段演劇なんて観ないよ、という人も多いだろうけど、ぜひ行ってほしいよ。うん、ホントに楽しめるから。

それにしても……これだけのものを北海道で運営していくという事については、いろいろあるんだろうなぁ、と、勝手に想像を巡らせて考えた。普通演劇を目指すとなれば、東京へ出ていくのがまずは第1だろう、と。それが札幌でやっていこうと決断するには、いったいどういう流れがあったんだろう、と。また一人だけ人気が出始めたら、その人は劇団を離れたりするんだろーか、と。台本の人は在籍している役者さん前提に本を書いていくのかしら、とか。配役については俳優は文句なく従うのだろうか、とか。長く居る人と入ってきたばかりの人とバランスとかあるんだろーか、とか。そりゃーもう、外人アーティスト招聘するよりも、いろいろいろいろいろいろあるに違いないと思うと、頭の中がグルグルしてきた。まぁ、もっともいつもここに書くとおり、東京は分母が大きいからという単純なことでもない。札幌だ,地方だと言うけど、北海道はフィンランドくらいの人口はいるし、札幌はダブリンやヘルシンキなんかよりもウンと大きい。

一緒に行った人の話だと東京の劇団の人は、それこそ何組も掛け持ちしたりしていることが多いんだって。そういう意味では、ほんとうのチーム・マジックを体験するには地方劇団の方が強いのかもしれない。あと実は今回の公演日程だけど、私が都合よく観に行ける日が2つあった。初日と、それから千秋楽の日。でも初日の公演を知ってる人に観られるのはイヤなのよ。それは私もそうだから、あえて仲間の気持ちを思いやり(笑)初日は避けて、千秋楽に行った。でも、やっぱりステージをもっと楽しむには、初日、中日、そして千秋楽と全部観るべきだと思ったよ。そういやコンサートツアーも同じだよね。ツアー内で複数みると面白さが増す。それと同じだね。いや演劇の場合は、それがさらに顕著かも。

それにしても,イナダ組の皆さん。素晴らしかったです。またぜひぜひ東京にいらしてください。また必ず行きますよ!!