解き放て、命で笑え



「行くあてのない怒りだけが胸を熱くする」「言葉にいったい何の意味がある?」(満月の夕)

本当に申し訳ない。地震や津波は天災だが、原発は人災だ。福島の原発の周りに住んでいる子供さんに本当に申し訳ない。津波のせいで、水に濡れ汚れた卒業証書をもらう高校生や中学生をテレビで見る。みんな学校にいかずボランティアとして物を運んだりして働く。そして将来は地元のために働きたいという。君たちのふるさとに原発があるのは選挙で原発を国策とする政府を選んできてしまった、大人たちのせいだ。電気をいっぱい使う首都圏のせいだ。

毎日新聞に載った原発で働く人たちのインタビューが妙にリアルだった。「また原発で仕事がしたいから」なるほど、これが彼の地の現実だろう。ヒーローなんかどこにもいない。現実があるだけだ。それぞれの生活があるだけだ。住民感情の調整が面倒だったから、あそこに同じようなものを6基も作った。今はもうこれ以上、人が死なないように祈るだけだ。

チェルノブイリの周りの住民の人はこう言っているそうだ。「今日飲む水が必要。今日食べる野菜が必要。私たちにとっては10年後の癌より毎日の生活が必要なのです」。そういう生活が私たちにも待っている。88年発表の山岸凉子さんの漫画「パエトーン」を読む。

New York Timesに被爆した子供たちの被曝検査をする係員の写真が載っている。あんなの外国人がみたら卒倒もんだ。こういうショッキングな写真を日本のメディアは報道しない。なんども言うが原発は国策で、そういう政府を選んで来た私たちにはその責任がある。被曝は40歳以上の人間にはあまり影響がでないらしい。が、子供たちに本当に申し訳ないことをした。こういう世の中を作ってしまったのは、私たちの責任だ。

ヒロシ〜。コロラドに行っているらしいのだけど、早く帰ってきて〜というわけで、今日はこのかっこいいライヴ映像を貼付けておく。