レコード会社って、ディストリビューターって…

こんなニュースリリースが出たのを知ってびっくら。会社経営ってよく知らないんだけど、まぁ、親会社が「レコード事業は儲からんし、こんなに赤字続きじゃやってられん、解散、解散」って事なんでしょう? 経営陣としては健全な判断かと。バウンディとPヴァインが同じオフィスにまとめられた時から、この日が来るのを予感していたような気がする。でも9月に決定して来年3月に業務清算とある。スペースシャワーとしては、この間に、この音楽事業を誰かが買ってくれて、引き継いでくれるのを待っているという事なんだろうか? あとCDを廃盤にする際のSELL OFF期間があるから、それでかな? よくわからない。いずれにしてもウチもバウンディに配給をお願いしていて、たしか廃盤用の貯金をけっこう預けていたと思うので、それがどうなるのか心配ではある。たいした金額ではないが、それでもウチの1月分の家賃くらいはある。何か連絡が向こうから来るのかしら、とも思う。

実は今度レーベルをたちあげるという友人の相談にのっていて、バウンディさんの仕組みなどを説明していた矢先だった。こんなことってあるんだね。せっかく注文書の書き方とか、月々の清算はこんな感じなんだよ〜ってのを教えてあげたのにさ。

でもPヴァインの創業者の方は本当にいいタイミングで会社を売ったよね… もっともこの方が書いた本は読んだけど、あまり共感できなかったけどね。私とかとはまるで考え方が違っていた。まぁ、実際よく分からないや。TV会社もソフトを売る会社を傘下に持ってた方がいいって判断で買ったんだろうけど、結局自分たちに余裕がなくなったか。ソフトも他社に売って、見えるキャッシュで見極めた方がビジネスとしては安全だと思ったのだろうか。私も何か言えるほどよく知っているわけではないし、よく分からない。ホントにレーベルは立ち上げて、とっとと売るに限る? ウチのレーベルも誰か買ってくれないかな〜っっ。レーベル部門、切り離したい(笑)でも誰も買わないだろうなぁ。だって全然売れないもんね。

レーベルだって辛いのに、日本の問屋制度の中で、間に入る会社が取れる利益はたかだか10%程度。ただでさえCDが売れないのに社員の給料やオフィスの家賃が払えている事自体がありえないと思っていたら、案の定、こんな結果だ。レコード会社は、そもそも好きな個人が一人A&R状態で、自分の出したものを責任もって売るというのが一番健全だと思う。オフィスも従業員もいらない。まぁ、両社においては、業界で活躍していた人はみな個人レーベルや個人A&Rとなって、そのまま生き残っていくことだろうし、親会社のスペースシャワーや、その傘下の事業で働く人とかも出てくるんだろう。だから何も心配してないけどね。もう仲の良かった人もとっくに会社辞めてるし、ね。

この音楽の世界は厳しい。みんな派手に外づらだけは盛り上がっているように見繕って見せるのが、ある意味仕事の一部でもあるから,内側が苦しくても、皆,相当やせ我慢して続けているのだと思われる。ウチも外から見て派手に見える事業ほど、実は内側がとても苦しい。逆に外からみて地味な仕事の方がよっぽど利益があがってたりする。ほんと不思議な世界だもんなぁ。

原楽器倒産の時も売り掛けが2万くらいあったのが飛んだから… 気をつけないとなー。たった2万だけど(笑/ウチのビジネスのサイズが知れる)、高級焼肉に3回は行けた。Pヴァインさんにはアラマーイルマン・ヴァサラットで、大変お世話になりました。これからどうなるんだろうね… ちゃんとお金は回収できるんだろうか。



ま、あんまり心配しても仕方ない。自分のやれることやって、とりあえず美味しいものでも食べる!

PS
後日バウンディさんについてはこんなリリースが出た。親会社の人も同じ気持ちでいることを祈る!