Introducing ジョン・スミス 2

ジョンはデヴォンシャーで生まれた。お父さんは牧師。でもタクシードライバーみたいなこともしてた、とジョンは言っていた。牧師だけで家族を養って行くのは大変だったから、とも。音楽好きで、レッド・ツェッペリンとかが大好きだったらしい。もともとロンドンで音楽業界(どうやらクラシック系?)で働いていたのだが、成功せず、田舎に引っ込んだ…そんな生活だったらしい。ジョンは窓から見えるしょぼい街の様子を見ながら、早くこんな街は出たいと思っていた。お兄さんがロンドンに住んでいて、ジョンが16、7歳のころニック・ドレイクを聞かせてくれて、それは本当にジョンの人生を大きく変えた。

リバプールの大学に受かるとリバプールに引っ越し、とにかくギターを練習しまくったようだ。卒業してからもリバプールにしばらく友達とフラットをシェアして住んでいた。実際ツアー暮らしが長くスーツケースの中に住んでいる、といってもいいくらい。ジョン・マーティンのマネジメントに拾われ、多くのアーティストの前座をこした。ジョン・マーティンやデイヴィ・グレアムなど多くの英国レジェント系ギタリストのギター持ちとしてジョンは頑張ったし、レジェンド系ギタリストもジョンのことが気に入ったようだ。実際、この時のマネジメントはジョンにかなりかけていたらしく、当時の演奏を収録したDVDまで制作している。

そうこうしているうちにマネジメントがデイヴィット・グレイ、ダミアン・ライス、リサ・ハニガンなどを手がける事務所になった。ここからジョンの飛躍が始まる。セカンドアルバムを作るのにジョンのマネージャーはジェイソン・ボスホフをジョンに紹介した。その前の年にジェイソンはリサ・ハニガンのアルバムを大ヒットさせており、ジョンにとっても良い展開になるのではないか、と考えたのだろう。ジョンは最初「こじんまりしたあったかい空気のフォークアルバム」を目指していたのだが、ジェイソンはいきなりジョンをつれてアメリカの南部に飛び立った。「Map Or Direction」はアメリカのあらゆる場所でレコーディングされた旅日記みたいなアルバムだ。良く聞くと街の音,電車の音、銃声、笹の葉を揺らす風の音まで聞こえる。

このジェイソンのアイディアが、このアルバムを不思議な空気感で包むことを成功させた。ブリティッシュなのだが、とってもアメリカンであり、乾いた空気や旅の緊張感も感じられる。本当に不思議なアルバムだ。

アルバム制作のドキュメンタリーがこれ。字幕を入れるのに苦労しました(笑)



そのアルバムの中から。これも名曲。



ジョン・スミスのソロ公演
10/15(月)代官山 晴れたら空に豆まいて
こじんまりとしたライヴハウス。豆メニューも美味しいですよ!
¥4,000(1ドリンクオーダー)
19:30開演
ご来場の皆さんにCD3枚プレゼント。またチケットのお取り置きしてますよ

また本日ON THE SHELF TV収録予定。UPは今夜中の予定ですので、お楽しみに〜