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2015年1月31日土曜日

松江、なう!!!!

今日も洋子先生は赤羽でケルト講座。2週目はスコットランドということで、あれこれかけたりお話しをしたりしました。来週からはいよいよ実践編、豊田耕三先生のホイッスル講座!!

皆さんの楽器はすでに赤羽に到着しております。

空港に向かう前におやつ。伊藤ラーメン。美味い!   


飛行機の中で…美味い!!

が、失敗した…一番美味いのはこれだった…松江なう!!

なう!!


あぁ、ミュージシャンのいない国内出張、久々かも。幸せすぎる…
松江の皆さん、明日お会いしましょう〜    3本とも大好きな映画なので超楽しみです。

映画祭の詳細はこちらへどうぞ!
http://sanin-japan-ireland.org/event/20150201film


今、一番おもしろいのはアメリカの音楽のような気がする

今日赤羽のケルト講座でスコットランドのことを話さねばならないのだが、ついに事前に「まっさん」を一度も見ていない洋子先生なのであった。やばい。

今,スコットランドものをやったら当たるんじゃない?と人に言われるのだが、自分の中ではラウーをやりはじめた5年くらい前にスコットランドは終わってんだよね… スコットランド音楽が面白くなりはじめて、その最後がラウーでなんか到達された感じがあって、もうラウーの後にラウークラスの面白いバンドはあそこからは出てこない。

いずれにしても世間が盛り上がっている時に自分は飽きているってのは、ケルトもしかり。北欧もしかり。だからウチはヒットが出ないのかも。でも、そういやサラーム海上さんもインド映画について似たようなこと言ってたな。

で、昨日業界の先輩ばかりがあつまる飲み会があって、いつもたいへんお世話になっているM山姐さんに「今、何が一番面白い?」と聞かれて、もう絶対に「アメリカ」と答えた私であった。

例えば…

先日観たベッカ・スティーヴンス・バンド


その前にみたパンチ・ブラザーズ。コンサートはじまって3曲目がこの曲で悶絶!! 


チェロの弾き語り。ベン・ソーレー。


カロリーナ・チョコレート・ドロップスは解散しちゃったんだっけ?


どれもかっこいい!

あ、ウチのウォリス・バード(From アイルランド)もかっこいいです。5月来日


ウチのペッテリ・サリオラ(From フィンランド)もお忘れなく。5月来日


ウォリスもそうだしペッテリもそうだけど、今、30くらいの子は楽器も上手いわ、リズム感もいいわで、ウチらの世代とはスケールが違う気がする。洋楽懐古主義もいいけどね、若い子応援しましょうよ。今、ホント音楽はいいものがいっぱい来ているよ。

皆さん、よい週末を。野崎は今夜中に、松江に飛びます〜!

2015年1月30日金曜日

ピーター・バラカンさんTalk show at ATELIER MUJI


昨日はATELIER MUJIピーター・バラカンさんのトークショウにお邪魔してきました。

無印良品ではBGM+という新しいワールドミュージックのレーベルがスタートしたんですが、それにともない「地球の音楽展」という展示がATELIER MUJIで行われており、そこで音楽にちなんだTalk showが連日行われているのです。最終回は我らがピーター・バラカンさん。下記はセットリストです。どれも素敵な曲ばかり。

なお曲に関するコメントは私が録音もせずにメモったものばかりですので、間違いや勘違いなどあるかもしれません。なので責任は野崎にあります。参加されてた方で何かご指摘があれば是非よろしく。

今日のタイトルは「FOOD FOR THE SOUL」。よく「あなたにとって音楽とは?」と聞かれることが多いというバラカンさん。そういうときは「音楽は心の糧」と答えているそうです。音楽がないという生活は考えられない。で、今日はピーターさんのiTunes、9,358曲の中からスペシャルなプレイリストをご紹介します、とのこと。

まず、バラカンさんは数日前にベッカ・スティーブンス・バンドというニューヨークの女性シンガーの公演をコットンクラブで観たそうです(「このあと、急げば近いですから最終日の2部にまにあいますよ」とのことでした)。彼女はすごくヘンな曲…ヘンなコード進行、不思議な曲を書くひとで、ヘンなんだけど、それがめちゃくちゃ気持ちがよい、という。その彼女がアンコールで歌ったというジョニ・ミッチェルの曲から。

M1.  Joni Mitchell - Help me
この曲以降、ジョニは作風がかわりはじめて「もう売れなくていい」って境地にたっしたのかも、とピーターさん。でもこういう曲が今、発表されたとして…今のラジオでかかるかなぁ…僕はかけますけどね。でも耳に入れば好きになれる曲だと思う…と。ヘンな曲でなぜこんな風に気持ちよく聞こえるのかが、本当に不思議。(このあと、実は私はピーターさんに言われるまでもなくベッカ・スティーブンス・バンド聞きに行ったんですが、ホントにそんな曲ばかりでした。良かった!)

そして次はLAにグラミー賞の仕事かなにかで行ったときにレコード店で聞いたというこの曲。

M2.  Madeleine Peyrou - Don't Wait Too Long
演奏もいいでしょう?とピーターさん。いまだに大好きなレコード。90年代半ばのリリースで、これが彼女の2作目。フランスの路上で歌っていたという経歴。ベッカもそうだけどギターも上手で、リズム感もよくて、弾くコードがおもしろい、とのこと。ビリー・ホリディに比較されることが多い。確かに似てますよね、と。

M3.  Billie Holiday - Body and Soul
で、そのビリー・ホリディ。すごい。完璧な曲。目立たないけど途中のトランペットソロも完璧。40、41年くらいの演奏。この時期のJAZZバンドは丸みがあってギャーっとくる戦後に出てくるようなアグレッシブなアレンジが少ない。10歳くらいのときお母さんが好きでよく聞いていた。自分の部屋がなかったし、プレイヤーも当然一家に1台しかなかったから。

M4.  Coleman Hawkins - Body and Soul
1939年のサックス奏者のトラック。わりとゆったりしたテンポ。ちょうどミュージシャンの組合がストライキを呼びかけ1年レコーディングがなかった時代だったそうで、モダンジャズが生まれようとする時期の貴重な録音があまり残っていない、とのこと。戦争が始まった年ですね…

M5.  Cassandra Wilson - I'm so lonesome I could cry 
今、もう60にはなってるかも、というカサンドラ・ウィルソンの大傑作「New moon daughter」ピアノを使わない不思議なジャズ・ヴォーカル。ハンク・ウイリアムズのカバー。ピーターさんは子供の頃、ロック少年だったのでハンク・ウイリアムズのようなカントリーはあまり好きではなかった。でも歌詞も面白いし大人になって今はかなり好きなのだそう。カサンドラ・ウイルソンのこのアルバムはU2のカバーや自作曲、そして「マンキーズ」(猿はマンキですからね、皆さん/笑)のカバーなどが収録されている。

M6.  Concha Buika - Mi Niña Lola
次はスペイン人。マヨルカ島出身の女性ヴォーカル。お父さんとお母さんはギニアから来ているというアフリカ系。一度来日して品川プリンスのホールでやったかな…「たまらないでしょ〜」とピーターさん。変わり種のフラメンコみたいな曲。変わったコードが多いんですよ、とのこと。

M7.  Jerry Gonzalez (y Los Piratas Del Flamenco) - Monk's Soniquete
次はニューヨークの人で、フランメンコの編成を使ったジャズだそうです。ラテン・ジャズ。モンクの大ファンでよく取り上げているそう。芝浦のJapan TimesのビルにInter FMがあった時によくリスナーから電話がかかってきていたのだけど、その当時、リスナーに教えてもらった曲。10年くらい前でアマゾンはすでにあったけど、スペイン盤しかなくてCDを手に入れるのが大変だった。NY在住の彼がスペインのジプシー文化を取り入れてスペインに半年くらい留まり制作したもの。

M8.  アーティスト名 ハビエル・ルイパ?? Isala Mujeres
スペイン盤しかなくてこれも手に入れるのに苦労したそう。ピーターさんの大尊敬するDJのチャーリー・ギレットさんが好きでよくかけていた曲。ピーターさんはチャーリーさんの番組が大好きで、日本に来てからもお母さんに彼の番組を録音してもらい日本までカセットテープを送ってもらっていたのだそう。この曲については2003年くらいにスペインのセビリアでWOMEX(ワールドミュージックの見本市)があった時にCDをやっと手にいれたんだって。名古屋の万博で来日。東京にも一度来てCAYで公演を行った。

M9. Chris Thile - Bach Sonata
次はなんとクリス・シーリ!! 嬉しい。バラカンさんも好きなんだ!? で、バッハのソナタです。これ名盤なんで私も大お薦め。もともとヴァイオリンの為の曲なんだけど、マンドリンはチューニングが一緒だから弾くのに無理がないのだそうです。それにしても1音、1音が正確で安定していてすごいよね、クリスは…

M10. Aurele Nicloet - Bach Orchestral Suite No.2
ピーターさんはバッハが大好きで、疲れて何も考えたくないときに家でバッハを聞くと頭の細胞が整列されるような気がしていいんだそうです。なんか分かる…(笑)バッハの管弦組曲2番。フルートの人です。テンポの遅いのが続き、その先にこれがくるから「やった!」ってパワーがある…とのこと。

M11.  Toumani Diabate - Jarabi
そして次はコラ。世襲性でコラを学ぶ家系に生まれたトゥマニ。子供のころ小児麻痺をわずらいお父さんには楽器を教えてもらえなかった。なので独学で学習。同時にジミ・ヘンドリックスやマイルス・デイビスを聞きながら育ったそうで… 本当に1人でやってんの?というすごい演奏。圧巻です。

M12.   Coolfin featuring  Mairead Ni Dhomhnail - Siuil A Run
そして! なんと私も数日前にやっとみた「ジミー、野を駆ける伝説(Jimmy's Hall)」でも印象的だったアイルランドの伝統歌「シューラルー」をクールフィンの演奏で。ピーターさんも映画を数日前に見たそうで、すごく良い!!って感激されてました。1930年代のアイルランド。すごいヘンピな村で集会場を復活させようとするジミー。そんな具体的なことを映画にしているのだけど、今の日本に置き換えてもいいような映画。(まったくです) ケン・ローチ監督で地味な映画なので終わっちゃうだろうから早く観に行くように、とのこと。で、ドーナル・ラニー率いるクールフィンはピーターさんが今までに行ったライブの中でももっとも感激したライブだったそうです。またいつか復活してくれるんでしょうか…

M13.  Sharon Shannon with Woodchoppers -  Mouth of Tobique
そしてそのクールフィンで初来日したのが、我らがシャロン・シャノン。当時はすごくシャイな子だったんだけど、今はほんとにビックになりました。小さな鍵盤ではないボタンのアコーディオンを弾く。蛇腹のさばき方がホントに見事。左手にスポンジを挟んでいるんですよ、と(笑)

これですね →

ピーターさんはみんなが楽屋でこの曲をリハーサルしているのを見たのですが、もうすごく難しい曲なんでみんな間違うんですよね、と。すごく心配だったんだけど本番ではバッチリ決めていた、と。本当にミュージシャンとしては非常にやり甲斐のある曲かな、とお話しされてました。


いや〜ピーターさん、ありがとうございました。そしてシャロンが美味しいところ持ってった感じかも(笑)ちなみにピーターさんがかけたLive in GalwayのCDはウチで販売してた時期がありまして、結構なヒットになったんですよね。あとシャロンのライヴDVDですが、まだ多少ウチに在庫があります。追ってウチのCDショップにもアップしていかないと…やばい。やること山積!

しかしピーターさんってホントにピュアで自由な音楽ファンなんだよなぁーと思います。だから私もプロモーションものの資料をお渡しするのも、なんか申し訳ない、というか…普通の音楽評論家の人とは全然違う。そこがリスナーの信頼をこんなに得ているところなんでしょうね。素晴らしいです。

ピーターさんが書かれた本もお薦めです。特に「ラジオのこちら側で」は名著。シンコー時代に電話で一般の音楽ファンの人にレコードの音を聴かせたりしてて上司に怒られた、とか笑えるエピソード満載。…っていうか「音楽はみんなで聞くものだ」ってのが心に残りましたね。あぁ、そうか。だから私たちはラジオとかライブが大好きなんだなぁ、って。必読。

2015年1月28日水曜日

矢野和男「データの見えざる手」を読みました。すごいよ、未来は明るい!

kindleで買って読んだ。これ結構話題の新刊だよね…どこで知ったんだっけな。ホントは「積ん読」の山が綺麗にならないかぎり新しい本を買うのは禁止だったはずなのに。ついつい買ってしまった。こういう新しい本…大好きなんだわ。好奇心には勝てない。そしてkindleあぶない。kindleは積ん読状態がヴィジュアル化できないから、ついつい読んでない本がたまる。買ったらすぐ読まないと。

結論から言うとホントに面白かった。大雑把に内容を説明すると、いわゆる「ビックデータ」の処理が可能になった今、ウェアブルセンサを付けた人間に膨大な量のデータを収集させ、それをもとにビジネスや社会現象を科学的にコントロールしよう、というもの。さらには人間の真の幸福を実現するのは可能なのか、ということまで突き進む。すごいでしょ。でも、これが現実なんですよ、もう。

実は自分のことは自分で分ってないことが多い。なんとビックデータを解析してみれば1人の人間が行動する熱量は決まっているんだって。人の行動は実は物質のようにエネルギーによって制約されている、ということらしい。宇宙のあらゆる変化はエネルギーのやりとりなのに、人間の行動だけは「意志」「好み」「情」などで決まっているように見える。人間だけは特別な存在なんだ、と。だけど、実際はそう見えるだけで、人の行動も他の物質のエネルギーと変わらない、という目ウロコの結論なのだ。我々が頭の中で考えたり思っていたりすることすら、自然界の一部であることは変わりはない、という驚愕の事実。それこそあまりに複雑な人間行動を解析するビックデータがあってこそ、導きだせる結論なんだけど。

たとえば1日のTO DOリストを決める。でもそれが予定どおりに行かない。行ったとしても大変な苦痛を伴う、効率が落ちる、結果のクオリティが落ちる… それは人間のエネルギーが決まっているからなのだ。すごいよね。でもこれについては「じゃあ仕事のできる人と出来ない人がいるのは?」という疑問にたどり着く人も多いと思う。これについてもこの本では科学的なデータを用いて、結論をきっちりと説明している。そして限られた1日を有効に使うには…バランスよくすべてのエネルギーを上手に使う、もっと言えば例えば人間の1日の残りのガソリンのメーターを見ながら目的地まで走る、ということがビックデータの解析により可能になるかもしれないのだ。すごい!

またデータを収集することで、実はビジネスの成功への鍵がまったく意外なところにあったり、自分の幸福は自分が思っているところとは違うところにあったり…というのが分かるというのだ。ビックデータを解析すること。これぞまさに「神の手」だよね。

そして人間の「幸せ」とは? 人間の幸せはおよそ半分は遺伝的な要素によって決められていることがいろんな研究により分かっている。残念なことにうまれつき幸せになりやすい人と、なりにくい人がいるというのは多くの研究が認めている。つまりそこに遺伝的な要素が50%存在している。(これは私も他の本とかコラムでも読んだことあるように思う)

そして重要なのは… 残り50%の後天的要素だ。どうやったら人間は幸せになれるのか。そしてここでも驚愕の事実。なんと結婚したり、新しい家を買ったり、たくさんお金をもらったり、そういう幸せは、なんと人間の幸せの10%でしかない、という驚くべき結果がビックデータにより導きだされた。そのくらい人間は良くも悪くも環境にはあっという間に慣れてしまう、ということなのだ。すごいよね。ここにはすべての環境要因が含まれるそうだ。人間関係(職場、家庭、恋人など)、お金(資産を含む)、健康(病気の有無、障害の有無など)。それらは人の幸せの10%でしかない。人間はそのくらい環境に強い生き物なのだ。この結果は著者にとっても衝撃だったらしく「本当だろうか、と疑った」とまで書いている。というのも、人はこれらの「環境要因」が幸せの元と思い、それらを良くするために毎日必死で無理をし努力しているのだから。

では残りの大きな40%はなにか。それがびっくりなんだけど、「自分の意志で動く」ということ、という結論がビックデータにより導きだされた。そしてさらにびっくりなことに行動を起こした結果、成功したかしないかが重要ではない、という結論が導きだされるのだ。つまり人にとっては行動おこすこと自体が人の幸せなのである、と。これ、すごい事だよね。行動すること自体がハピネスだとすれば、幸福になるための発想はまったく変わってしまう。そして、それは実は今すぐにでも実践出来ることだという… 何度もいうけど、これ科学的なビックデータが示してる事実なんだよ、科学的事実なの。

そしてさらにデータを解析していく中で、もっと分かったことは、人のハピネスは伝染する、ということ。幸せな人は周りを幸せに出来る。そして実は「運」「去る者日々にうとし」みたいなものも、すべて…データで解析できるのだ。ビックデータを解析してみれば、昔、孔子が言ってました、みたいなことにたどり着く事が多い、と著者は言う。そしてさらに、以前は「去る者日々うとし」に対して「私はそうは思わない」と言う意見を言っていた人がいるかもしれないが、それが今や科学的に証明されてしまうのだ、ということ。

そして「運」に真面目に向き合い、偶然と呼ばれるものをコントロールしていく。この研究によるとチームはリーダーの下にたくさん三角形があるといい、とか。とにかく、ビックデータが示してくれるアイディアはびっくりするようなことばかりだ。

まぁ、もちろんこの先生のご自身の研究されてる研究、ウェアブルセンサや人口知能Hの宣伝本だという感じはいなめない。この本を読んだ企業の人たちはこぞってこの先生に電話するのかもしれない。また正直、この本は、データはこんな風に処理されるんですよ、という科学的説明部分の記述が多く、そういう部分は、私はさっぱりだった。でも、分らないまま読み進み、そんな過程を経てビックデータが導き出した結果には、本当にめちゃくちゃ共感した。そして納得するのだ。ほら、見ろ、やっぱり自分は正しかったな、と(笑)

例えば仕事は自分で作った仕事の方がやり甲斐や達成感、幸福感は大きい、とビックデータも示しているのだ。すごいでしょ。これ、先日も例えば同じ自営業でも人からの発注仕事をもらってるだけじゃダメだ、自分で仕事を作らないと…という記事をネットで読んだのだが、まったくその通りだと思う。ビックデータはオレの味方だ。それが分って、ホントに励まされた。

そして「人間のやるべきこと、やるべきでないこと」を記してこの本は終わる。学習するマシンも出て来て、人間のやることはもう無いように思われがちだ。でも「問題を設定」し「結果に責任」を取ること。学習するマシンは、すでにその問題に関わるデータが大量にあることしか対応が出来ない。人間は未知の状況でも前に進むことが求められる。…など、著者は人間がやるべきことを示して本を終えている。なるほどね。

先日、音楽評論家の五十嵐タッド先生に久しぶりに会って面白いことを指摘された。「洋子ちゃんがブログに書く映画評を見てると、洋子ちゃんは映画に求めるものが何かはっきり決まっていて、そこにハマらないと本当にダメみたいだね」と。タッド先生は時々本当にものすごくするどい指摘をくれる。そういや音楽評論家の和久井光司さんも「時々タッドに怒られたくなるんだよねー」と言っていたが(笑)

いやいやホントにご指摘通り。私は自分でも気付いていなかったのだが、私はそうやって自分が既に持っている考え方や生き方を肯定してくれる本や映画が大好きなのだ。そして、この本はといえば…ホントにそれにドンピシャリだったと言っていいと思う。もうビックデータが導きだす結果に響きまくり。オレは正しかった、と(笑)

いつか人間に変わってコンピュータが世界を支配するようになる…とはSF映画や小説で言われて来た事。それが今,現実になろうとしている。そして例えば物を売る事が目的だったら「回答はこれ」とビックデータが示してくれる時代はすぐにくる。そんな単純な目的はビックデータに導きださせればいいのだ。だからこそ。だからこそ自分が本当に何がやりたいかを見失わないようにしないといけないんだよ。「売り上げアップ」なんかは単純で分りやすい目標かもしれない。でももっと大きな目標があるのならば、それをはっきりさせないとコンピューターに指示されるばかりだ、ということなのだ。そして自分が本当にのぞんでいない結果へと流れていってしまう、ということなのだ。うーん、良いよ、この本。おすすめ!



PS
著者がホリエモンと対談している記事発見。

すごいぞ、リヴァプール・フィル「春の祭典」はじめて生で聴いた!!

今日は実はサントリーホールに行ってきた。実はKanのジムがロイヤル・リヴァプール・フィルで来日していたから。久々にクラシックのコンサート。前にクラシックに行ったのはN響のシベリウスで、多分1〜2年くらいたってるように思う。遥か昔。

でもなんと私はウィーンフィルもベルリンフィルも、ボリショイバレエもキエフもみんな観てるくらいのクラシック通なんですよ。(ただしチケット代はすべて親持ち。中〜高校生の時です)

N響は安い席が1,500円くらいで買えちゃうんだけど、今回はさすがにチケット高かった! ジムが手配してくれたんだけど、なにせステージ上90名という大所帯で末端の出演者に招待枠なんてない。でも世間じゃすでにとっくにソールドアウトになっているというプレミア・チケット。思わず「行く!」って返事しちゃった。2万円強したけど… ま、いいか。今日誕生日だったし、自分。自分への誕生日プレゼントだ。

でも何で行くことを決断したか、というと、一番の理由はプログラムが「春の祭典」だったから。実は大好きなんだよねー この曲! キリスト教以前の原始宗教みたいな感じも好きだし、ホントにかっこいいんだもの。

それにしてもクラシックってすごい世界だと思う。いまいち理解できないのは、すごく崇高な汚れのないピュアなものが要求されている世界のはずなのに、よくわからないタレントみたいな演奏家がいっぱいて、そういった人までもが、このサントリーホールやオーチャードみたいな名門ホールで演奏すること。時々、私もアイルランド音楽とかプロモーションしてて、ニューエイジ的な「おケルト」ものに出会うとイラっとするが、その比じゃないだろうなー。この世界。

そういや話はそれるが先日、アメリカの気の良いインディーロックのアーティストが来日してコンサートに行き、それはすごく良かったんだけど普段私が好きなジャンルからはほど遠く、その彼が1曲アイリッシュだかスコットランドだかの伝統歌をステージで歌ったんで、「これ野崎さん好きじゃないですか?」とか一緒に行った友達に言われたんだけど、「うーん、いやー 逆に私、このテのトラッド関係は3,000種類くらい聞いているんで、逆にダメなんだよ、本物じゃないやつ」と言ったら友達、納得してたけど(笑)

まぁ、3,000種類は大げさだけど、マジでブリテン諸島周りのフォークソングなら200バンドくらい自分は聞いているわけで、そうなると微妙に近いけど本物じゃない奴には敏感に反応しちゃうんだよね。っていうか、うるさすぎるよ、自分!!(笑) 別にその人が好きで歌ってるんだから、いいのにさ…!! そう、いいんですよ、音楽はリスナーの中で生まれるものなんだから。サザンが好きな人もいれば、エグザイルが好きな人もいる。それでいいの。

あ、話がそれた。まぁ、そういう風に思う私だからして、クラシックファンの気持ちとか、コンサートに来て感想を語ったり、ひいてはそれを評論したり書いたりするプロの方もいるという、この世界に興味津々なのであった。例えば、こういうクラスのこういうコンサートに来ても、あれこれ批判や意見を言うってどんな気持ちだろう、とちょっとその道ものぞいてみたくなった。そうね、「春の祭典」1曲だけにしぼったら、今から勉強してもなにか言う事が言えるくらいのレベルになれるかな?(>>絶対に無理だって)

でも自分の周りを観てもこの高額チケットを買える客層ということで、なんかウチの公演とはだいぶ様子が違うのであった。足の悪いおじいちゃんが奥さんにドヤされながらも必死で会場入りし熱心に観ているのを見ると、同じ興行を打つものとして、とても羨ましくなる。

プログラムはストラヴィンスキーの「火の鳥」そして辻井伸行さんを迎えてプロコフィエフ。そして最後が「春の祭典 Rite of spring」

ジムが「Rite of Spring、大好きな曲の1つなんだけど、音がすごいんだよね。実際ウルさいくらい」と言ってたの、分かった気がした。オーケストラ観に行って「うるせーーーっっ(喜)」って思ったの初めてかも。もうハードロック? いいや様式美もあるからヘヴィメタル?か?? 総勢90名のオーケストラなんだけど、ジムによるとこれも小さいヴァージョンで、ホントはベースだけでも10人とか、そういう規模で演奏する曲なんだってさ。すげーーーっっっ!

あともちろん辻井伸行さんのピアノも最高に素晴らしかった。なんというか音楽の神様に愛されている人だと思ったね。お辞儀をする様子がチャーミングで、ぐっと来た。目が見えない彼にとって音楽とはなんだろう。すごいなぁ、すごいなぁ!!

「オルフェウスの窓」愛読者の私にとってクラシックは崇高で気高い、神様の音楽のイメージだよ。そういや、あの漫画でイザークが酒場で弾いてた曲。あれが伝統音楽の位置だよね。そこにいったん手を染めると、クラシック弾く時にノイズが入っちゃうんだ。イザークもそうだったもの(笑)だから息子はクラシックだけのピュアな王道を行かせるために他のピアニストのところに弟子入りさせる。イザークは息子を神様に上げるんだ、と言っていた。そんな崇高な世界。クラシックの世界をかいま見た今日。良かった。そして、その中でも「春の祭典」はロック的な立ち位置の曲なんだと思う。

で、なんといっても「春の祭典」といったらダンス。このオリジナルのニジンスキーのダンスが大好きなんだ。





いつか生で見てみたいな。

世間的に一番有名な奴?は、これだよね。モーリス・ベジャール版。


ピナ・バウシュ版


こんなのも見つけた。プレルジョカージュ振り付け。日本人のダンサー、白井渚さんが踊る。ものすごい過激な演出。


こんな風にいろんな振り付け師をインスパイヤしてやまないわけですよ、この曲は!

それにしてもクラシックのコンサートってすごいわ。オケの一体感がすごいよね。感動しちゃった。そしてスポンサーが付いているのにこのチケットの値段、ってホントすごいよなぁ…。まぁ、これが普通なんだろうけど。いろいろ勉強になった。

あ、あと曲の途中で弦切って、後ろの人に楽器を渡す奴。生では初めてみた! さすがストラヴィンスキー。ロックだわ。

PS
すみません、クラシック専門家じゃないんで、間違ってたこと書いてたら指摘してくださいー




2015年1月27日火曜日

感動の嵐!!!!「ジミー、野を駆ける伝説」を見ました!


観ましたよー 観ましたー 観ました! ついに観ました! 本当に素晴らしかった。さすが巨匠。まったく心配なかったね。期待しすぎてもまったく心配なかったね。ケン・ローチ監督作品「ジミー、野を駆ける伝説」 Jimmy's Hall



もう一番爆笑しちゃったのが、主役のジミー率いる自由主義派を押さえ込む保守派のトップの牧師役がファーザー・テッドの悪役枢機卿役のジム・ノートンだったこと!! もう大爆笑。最初あれっと思い、エンドロールとパンフレットでも確認。そうだ、ビショップ・ブレナンのジム・ノートンだ。あのテッドとドゥーグルを執拗にいじめ、ロサンゼルスに隠し子をかくまい、愛人を何人も囲っていたビショップ・ブレナン! もう悶絶!

ま、それはともかく…とにかく素晴らしい映画だった。2時間ちょいの長い映画なんだけど全然問題なかった。やっぱりケン・ローチ。昨日今日出て来た若い監督とは違う。申し訳ないけど、やっぱり監督は年齢や経験を重ねた監督の方が安定した作品を世の中に送り出せるのかもしれない。本当に感動した。

まずなんか緑が…綺麗なんだよね、ローチ組は。「麦の穂をゆらす風」でもそうだったけど、いつものカメラの人なんだろう。あんなに辛い映画だったのに、緑があまりにも鮮やかで綺麗で、アイルランドの緑だった。なんていうか、いつも雨上がりの緑みたいに本当に綺麗なんだ。ケン・ローチのチームはみんなすごい。そんな風に最初の風景からしてもう圧倒される。1930年代のアイルランド。

脚本もいつものローチ組の人らしく、ほんとうに飽きさせない。セリフもいちいち沁みる。10年ぶりに祖国に帰って来た主人公ジミーは、村民たちに押され、村のボロボロになったコミュニティホールの立て直しへとかり出させる。最初は…普通の静かな生活を営むべく年老いた母のもとへ帰国したジミーだったが、周囲に期待され頼りにされ、そして何より自分の信念のために動きはじめる。ジミーは、とにかくナチュラル・リーダーなのだ。みんなをひっぱることが出来る… でも時代が時代だから教区の牧師をはじめ保守派の連中にいじめられ理不尽に国外退去を命じられるジミー。

主役のジミー役の俳優さんがいいんだけど、彼の映画経験はほんのわずか。なんとお母さん役の味のある女優さんは、今回演じる事自体初めての経験だったそうだ。そう言われてみれば、ジミー役の彼には重厚さが足りなかったもしれない。でも迷いながらも自由を求め自分自身の人生を歩もうとするさわやかなジミーの役にはぴったりだったと思う。こんな風にあの時代には、そしてきっと今でも世界には知られていない、隠れた信念のヒーローたちがきっと存在している。

エンディングでもう号泣。そうなのだ。希望はある。希望は全然ある。自分に正直に生きなくてはいけない。不器用と呼ばれてもいいんだ。自分に正直に生きないと。私はあのエンディングは最高のエンディングだと思った。

音楽が随所に流れていて、かなり素朴なアイリッシュミュージックなのだが、最後にシェイミー・オダウドやベン・レノン、ハリー・ブラッドリィの名前を見つけて嬉しく思った。エンドロールを追いきれなかったので、他にも知っているミュージシャンが出演してたのかもしれない。それについて、パンフレットに栩木 伸明さんが文章を寄せてくれていて、それによるとベン・レノンはレイトリム出身で「世界的に活躍しているルナサとも共演」とか書いてくださってて嬉しく思った、皆さん、本作品、絶対に後悔させません。絶対に観てください!!

2015年1月25日日曜日

2月1日(日)アイリッシュ・フィルム・デー「心あたたまるアイルランドの1日」

とっとと帰国しました。で、帰国翌日の土曜日は赤羽でケルト講座がスタート。なんだかとっちらかった感じでしたが、2回目のスコットランドも頑張りたいと思います。面白い映像をたくさん用意しましたので、お楽しみに。で、次回はスコットランドのショートブレッドを用意しましたよ。カロリー警報絶大ですが、バター感ぎっしり。美味いです。ご来場の皆さん、楽しみにしててください。しかしケルト音楽といっても、本当に幅が広いしなぁ。
しかしアイルランドの音楽のことを1時間ちょいくらいでまとめるのは大変でしたが、でもって「ダニーボーイ」の1つもかけないとだめかなぁと思いつつもドーナル・ラニーとかメアリー・ブラックとかポール・ブレイディとかかけさせていただきました。スコットランドはやっぱり外せない「ローカルヒーロー」あたりで攻めたいと思います。音楽はLAUとか、フィル・カニンガムあたりですかね。選曲楽しい!! 

だいたい予定してる音源全然書け終わらないんだけど。次回はしっかりレジメ書こう…


そして来週、31日のケルト講座のあと、野崎はそのまま松江へ飛行機でひとっ飛び〜。翌日に松江で行われるこの映画祭でなんとしゃべらせていただくことになりました。3本とも大好きな映画なんで、思わず熱くなって話がうっとおしくならないように気をつけないと!

あちこちの媒体で告知いただきました。
ありがとうございます〜
そして良かったら皆さんも松江に来てください。八雲のお家は素敵だし、武家屋敷の古い町並みは素敵だし、食べ物美味いし、東京から飛行機で一発ですから近いですよ。映画はこの3本。

まずは10:30。コルム・ミーニーが最高に超胸キュンなホームレス親父を演じる「ダブリンの時計職人」



そして13:30からは…もう昼から号泣しそう!! もっとも好きな映画の1つです。「アルバート氏の人生」 構想30年というグレン・クローズの女優魂を感じます。男性とか女性とかそんなことは超越したアルバートの魂の美しさ。それが見所です。



16:15からは、このものすごい内容ながら、底抜けに明るく元気になれるこの映画で! こちらもホントに名作中の名作! 「あなたを抱きしめる日まで」 こちらも女優さんが最高にいい。ジュディ・ディンチ。大女優さん。キュートなアイリッシュのおばちゃんを演じています。



で、私のしゃべりは13:00から30分ほど。そして16:00から16:10の2回なのですよ。誰もいないと寂しいから、みんな来て、来て〜!! 

松江は小泉八雲のホームタウン。武家屋敷がならびお城のお堀も素敵な可愛い街です。ルナサもマーティン・ヘイズとデニス・カヒルもいったあの素敵な松江にまたお邪魔できることを楽しみにしています。今度こそ、宍道湖の周りを走るべし!!

ちらしはこれちらです。 クリックすると拡大して見れます。

詳細はこちらへ。 (あっ、リンク先では私が偉そうに映画の解説も書いてます。すみません♥)
























2015年1月22日木曜日

出張DAY2 ダブリン

こういう古いアイロン台が部屋にある。ここはハーコートホテル。ヴェーセンの曲に同じタイトルの曲があるけどこのホテルのことです。

テレビもいい感じ。


朝5キロちょっと走って、街へ繰り出す。赤羽のケルト教室のために街の写真をあれこれ撮る。


ご飯。朝ごはん抜きでランチの時間。このバターとパンが激ウマ!!


食べ物本当に美味しいと思う!!


ついついワイン行っちゃったー。


うちの甥っ子が街頭ポスターに❤️


今日の公演はこれ。最近の出張では「日本じゃ絶対に見れないシリーズ」を敢行中。恐らく日本には来ない。現在のアコースティックミュージックシーンにおける最高峰!!!


ナショナルコンサートホール。超満員!

パンチブラザーズ。撮影はポール・ブレイディ先生(笑)  私が撮ったら捕まるよ。
(c) Paul Brady facebook page

CDゲット!!  オープニング、フィドルのキュービーンのデュオもすごく良かった。バタンキューで寝る。

2015年1月21日水曜日

出張DAY1 ダブリン

訳あって弾丸出張中です。行き先はダブリン。長いフライトは大体寝ちゃう私なのだが、機内で放送中の「半沢直樹」に夢中になり、あっという間に8本も見ちゃった…文化的に意味のある映画作品とか見るならともかく…時間の無駄だよ!!!   でも帰国便であと2話見るのが楽しみ❤️  

しかしこんな弾丸主張するのは私くらいだろーと思ってたら、知ってるだけで先週2人の人が2泊4日のヨーロッパ出張してた。もっともあちらはみなさん役員クラス。私みたいにエコノミーでこれやる人は珍しいと思うよ。

荷物も今回これだけ!   普段から荷物が少ないのが自慢なのだが、これは快挙!   それにしても本当は女子的な小さめのバックで行きたかったのだがランニングシューズとかあるので、小さくするにも限度があるよね。


2席独占してエコノミーでも快適な旅!

ロンドン到着、ターミナル2でご飯。この写真、HPソースが英国っぽいでしょ。ところでここでユーロ下ろして行っちゃおーと思ってクレジットカードでユーロ出そうとしたのだが何故か出ない。なぜ??   クレジットカードに何かあったのか?と不思議がりつつも食欲には勝てずまずはご飯。まいう〜


もちろん支払いは問題なくクレジットカードでできるのになぁ。で、一応念のため持っていた街で使えない北アイルランドポンドをここぞとばかり少し換金。メインランド英国では拒否されまくりなのだ、北アイルランドポンド。しかしターミナル2にはポンドとユーロ出せるATMがあるんだけど何故ユーロ出せないんだろう。非常のために持ってるJBC(普段使わない。Suicaと一緒になったやつ)を試して見たらまた違ってたのかも。誰か詳しい人いる?

そしてメッチャキツキツのフライトで、ダブリンへ。普段私はアイル派なんだけど、窓際しかなかった。だけどこういう景色も久しぶりかも!


いつもの宿へ〜    お腹が空いたのでラーメンを食べに行く。


ワガママの新作、ダックラーメン。この麺の行けてない感じがダブリンの味。まいう!



デザートはなんとこれ、アイスクリーム。アイディアとしては雪見だいふくのアイスの感じ。まいう!

で、ここでiPadでFacebook見てたら、ギターのGarvinが、タイムラインで「メアリー・ブラック、サウンドチェック」とな?!    やばい!!!   今日だったんだ!!!と慌ててワガママをでてWhelansへ!

もう今日はラーメン食べて早く寝ようと思ったのに!  さすがダブリン、気が抜けない…

今日の公演は病気のトム・ムーアのためのもの。トム・ムーア知ってますか?  かつてミッドナイトウェルというバンドをやっていた。 こんな感じ。


この曲とかメアリーも歌ってる。

そのトムが癌と闘っているということなんですよ。出演は元スクーリオンのソニー・コンデル、ホイッスルのコーマック・ブラナック、そしてデクラン・オルーク、ダーヴィッシュ辞めたシェイミー・オダウド、そしてメアリー・ブラック。他にもたくさん出てたみたいなんだけど、何せ遅れて行ったんで…







曲はSaw you running,  Golden Mile ( Noel Brazil ),  Still Believing,  Carolina Ruah.
メアリー曰く「No Frontiers」を録音した時、もうレコーディングが終わったところにトムが来て「カロリーナ・ルー」ともう一曲歌ってくれたんだって。すでに録音が終わった2曲を飛ばしてトムの曲を2曲とも収録したそう。

なんとベースがメアリーとこ長くやってたガーバン・ギャラハー。ギャーバンってミッドナイトウェルやってたんだよね。それにしてもかつての面影ないんですけど…(笑) でもStill Believingのガーバンによる、不思議なクリスタルの話のMC、久々に聞いた!!  懐かしすぎる!!!

で、終わった後もみんなに速攻で挨拶して、あまりデレデレせず帰って来たのにもう1時くらいで、さすがの私も飛行機で寝てないからバタンキュー。

メアリーは今週アイルランドツアーなんだよね。あああぁ、見れなくて本当に申し訳ない!!  でもみんなに会えてよかった。明日は(って、これ書いてるのはもう今日なんだけど)もっとすごい公演で、今回この一本の公演のためにわざわざここに来たので、楽しみにしててください。

2015年1月18日日曜日

NHKドキュメンタリー「満月の夕べ」を見ました

阪神淡路大地震から20年ということでこんな番組がNHKで放送になりました。

あまりに感動したので自分のメモ用にまとめておきます。再放送もきっとあるだろうし、オンデマンドでも見れると思うので、是非皆さんも番組を見るチャンスがあったら見てください。なおこのブログは、1視聴者である私のとらえ方で書いたレポートあって、制作者、出演者の皆さんが意図するものとは違うものになってたらすみません。

阪神淡路大震災から20年。関西を拠点に活動してきたソウルフラワーユニオン、中川敬さんの代表曲「満月の夕べ」。

この曲が生まれて今年で20年、東日本大震災も経て、なお人の心を捕らえ続けている。







震災後、神戸にいち早くかけつけた中川さん率いるソウルフラワー・ユニオン。
















バンドの伊丹英子さん。確かヒデちゃんが皆に「行こう」って一番最初に言ったんだよね。「みんなが行かなくても私は行くでー」って。

伊丹さん、素晴らしい。











ギターを三線に持ち替え、おばあちゃんたちのために「アリラン」など歌う中川さん。「あんたの歌でやっと泣けたわ」と中川さんに話したというおばちゃんの話をする。

2/14、再び神戸に行った中川さん一行は、余震についての噂話を聞く。満月の日に再び大きな余震があるのではないか、と。そこから中川さんにこの歌が降りてきたという。言葉もメロディも流れるように一気に出て来た。「あぁいうこと、ほんとに珍しいんだけどね」と中川さん。




前をむいていこうとする人々の姿を描いた歌詞。

「家族を亡くしたり家を亡くしたりしているのに、本当にみんな人のために動いているわけ。精一杯の笑顔で。忘れられへんでー」

この5年間で神戸で200回もの演奏を行った。


震災直後、中川さんたちと行動をともにした西定春さんのお話。「なかなか震災の情景を表現するのは難しい。でもこの歌は口ずさむたびに元気を感じる」









なおこの歌の誕生には中川さんの他にもう1人の人物が関わっていました。

HEATWAVEの山口洋さん。









ちょうど自身のアルバムを制作していた山口さんは中川さんの家で一緒に曲作りをしていた。「『満月の夕べ』のAメロと呼ばれるところを二人で書いたんですよ。で、これはかなりいいものが出来たので、サビの部分(今、「ヤサホーヤー」になっているところ)はお互い別に考えよう。良いものが出来たら、それを選ぶか、もしくは混ぜ合わせよう……みたいな話だったと思うんですよ」

ところが震災が二人で作っていた曲の運命を変えてしまった。

中川さんは山口さんと書いたメロディに「満月の夕べ」という歌詞をつけ、サビをつくって被災地で歌い始めたのです。
「それは反則だろう、と(笑)でも僕らが作ったものが神戸で歌われて役にたっているのならそれは素晴らしい」

「その現場に行った者しか書けないものが確かにあって僕は非常に心を動かされたんですよね」


でも山口さんは中川さんと同じ歌詞をそのまま歌うことをためらいました。



「あの時日本には実際に行動した人とTVを見て心を痛めていたんだけど何もできなかった人と2種類いたと思うんですよね」

「僕は後者で、ならばもう少し距離を置いて、テレビを見ていた立場に近い方から僕は歌詞を書いたんです」

そこで山口さんはもうひとつの『満月の夕べ』を完成させた。


『言葉にいったい何の意味がある』

「頑張っているのは分ってるじゃないか、と。(大変な思いをしている皆さんに)かける言葉がみつからないんですよね」

その後、この曲は様々なアーティストにカバーされる事になっていきました。




この番組のナレーターの大竹しのぶさんも歌っている。「どんなに辛く悲しい状況でも人間は生きていかないといけない」

歌詞の中の「生命(いのち)で笑え」というメッセージに強く心ひかれたから、と大竹さん。






2003年、神戸のパンクバンド、ガガガSPが『満月の夕べ』をカバー。中学生の時に震災にあい避難所暮らしを体験。避難所があった公園で1万人の前で、この曲を歌う。「自分の心の中で震災は風化してほしいと思う。前に進むために。でもこの経験は頭の片隅に置いとかないといけない、そういう気持ちにさせてくれる歌」
FMわいわい。コミュニティ放送局。震災時には救援物資情報のハブとなった。代表の日々野さん。ラジオで何度も『満月の夕べ』を流す。「公園で活動した日々とか…この曲を聴くと原点に戻るというか。そしてヨッシャ!という気持ちになれる。そんな曲」



シンガーソングライターの沢知恵さん。この曲をカバーする。震災後5年目、沢さんはまだ歌詞のほとんどを歌うことが出来なかった。歌えたのは一部だけ。「言葉にいったい何の意味がある 乾く冬の夕べ」「私が震災のあとに見た風景とあまりにも一致して、自分の気持ちに近すぎ、いろんな感情が整理できなくて歌えなかった」そしてようやく全部の歌詞を歌えるようになった沢さん。

そして2011年3月11日 東日本大震災。15,000人以上の人が亡くなった。未曾有の大災害。

その頃、インターネットの投稿動画サイトで『満月の夕べ』がたくさん聞かれたという。





そして作者二人は東北へと向う。

山口さん「一番ぐっと来たのは疲弊した人々の表情。そしてお前はそのままでいいのか、という問いかけ。自分の忸怩たる思いもあった。95年の…もっと自分は何かできたんじゃないのか、と」


「歌って誰かが少しでも楽になったり感じたりしてくれるのであれば、作った人間としては本望ですからね」










そして仲井戸チャボ大先輩との『満月の夕べ』!!! 











 「中川が書いた1番のせいで……“風が吹く港の方から…” “焼け跡”ってところで、情景が戻るんですよね。僕がやるのはお客さんにその情景を思い描いてもらうことだから…そこから立ちあがっていくところを歌いきっていかないといけないわけで…。ライブ1本分というと大げさですけど,1曲でそのくらいのエネルギーを使いますよね」

今でも何度も東北で『満月の夕べ』を歌う山口さん。「東北の人に歌ってほしいと言われれば、歌うのがしんどいとか、そういう問題じゃない。そりゃあ歌うでしょう。それが俺の仕事…仕事というか役目なんだから」






山口さんと共に活動する柚原さん。南相馬の病院に勤務。3月11日は野戦病院状態だった。そして原子力発電所が爆発。「病院の外で計ったもので、なんと20マイクロシーベルトもあって…」

南相馬は原発から20km。現在でも昼間立ち入ることは出来ても夜間の宿泊はまだ禁止されている。あの時から時間が止まったまま。

 「最初は阪神淡路の歌、というイメージでした」

「『満月』聞いて泣いてた震災当初のこととか思い出す。フラッシュバックする割合が大きかったのが、今は変わって来ている。と言ってもフラッシュバックする度合いが変わって来たのか、単に自分で自分の感情を押し殺しているのか…自分でも分らないです」



柚原さんは震災後、山口さんと活動をともにし全国で福島で暮らす不安を語る活動をしているそうです。











去年10月、山口さんと柚原さんは山形と福島の交流イベントに参加。高校生の阿部ほのかさんと『満月の夕べ』を歌う山口洋。

50歳の山口洋と16歳のほのかさん。






ほのかさん、「これからも頑張ろう、っていう気持ちがある歌だと思う」











ここで昨年行われたMY LIFE IS MY MESSAGEの様子が流れる。5人のミュージシャンと『満月の夕べ』を歌う山口洋。

GRAPEVINEの田中さん、高野寛さん、矢井田瞳さん、シアターブルックの佐藤さん。













 そして中川敬さん。中川さんが宮城県女川を訪ねる。2011年4月。「無言でここをウロウロしてた。1時間くらいいたかな……現実として(災害の様子が)掴めない感じだった」

そこで瓦礫の中で見つけたターンテーブルをツイッターに投稿した中川さん。するとその持ち主から連絡があり、交流が続いている。


ターンテーブルの持ち主、高橋さん。かまぼこをつくる会社の4代目。(←これ、よく文化放送の「くにまるジャパン」でプレゼントしてるかまぼこだ! 美味しそう!!)祖父をなくした高橋さん。祖父のかまぼこ会社を必死で切り盛りする。不眠不休の中、音楽を聞く余裕もなかったのだが、ある日ふと思い立って車の中で音楽をかけてみた。唯一聞きたくなったのが『満月の夕べ』イントロで涙出て来て、中川さんの声が聞こえはじめたら「うわー」って。

「なんとかオレがんばんなきゃってあえて考えないようにしていたこととか、いっぱいあるんだけど、それが一気に吹き出してきて…」「それで…泣いて声かれて、疲れて、でもメンタル的にはよしっ!ってなったんですよね。あれ不思議ですよねー」



中川さんたちに女川まで演奏しに来てもらった。でも実はこの時に聞いた「満月の夕べ」を高橋さんはほとんど覚えていない。











「見てた人の話によると泣きながら、ずっと“爺さん,爺さん”って言ってたらしいですよ(笑)」

「隣りの人に“お爺ちゃんね”とか声をかけられて初めて気付いた」



 『満月の夕べ』が生まれて20年。避難所があった小学校で歌う中川さんとソウルフラワーの皆さんとリクオさん。









ううう、中川さん、泣けるよ!!
良い番組でした!! 本当に感動。最近いろんなことでモヤモヤしてたけど…やっぱり音楽っていいよね。ホントに心からそう思える番組でした。

中川さん、山口さん、ありがとう。『満月の夕べ』ありがとう。






その他,ソウルフラワー・ユニオン、山口洋さんやHEATWAVEのCDはこちらで購入できますよ。

中川敬さん率いるソウルフラワー・ユニオンの情報はここ
山口洋さん率いるHEATWAVEは、ここ

また山口洋さんはグレン・ティルブルックの福岡公演にゲストで出演してくれることになりました。くわしくはこちら。(と、さりげなく告知!)

PS
のちに山口さんが書いたエッセイがこれ。必読です!!