ウォリス・バード、インタビュー


さて、いよいよ春のツアーラッシュも佳境になってきました。ここからはすべてをトップギアに入れていかないと乗り切れない。さー、頑張るぞーー!

ペッテリはもちろんなんだけど、ペッテリの直後に間髪入れずにやるウォリス・バードのインタビューをちょっと紹介していきますね。

彼女ってはっちゃけて明るくて元気なイメージがあるけど、真面目な顔して語る時の表情がすごくいいんですよ。










グリーンランドや、グレンのツアー時にもチラシを散々くばったウォリス・バード。以前ここにもちらっと書いたんですが、ウチで5年前からずっとラブコールを続け、やっと来日が実現した、日本ではまだまったく無名の新人。でもアイルランドでは今もっとも注目されている才能の1人です。


現在までに4枚のアルバムをリリースし、今はベルリン在住で自身のバンドを率いてライブ活動をしていますが、なんといっても彼女の魅力は圧倒的なライヴパフォーマンス。ソロでもバンドでもとにかく情熱的に最高にパワフルにライブに全力投球します。とにかく注目のライヴを絶対に見逃さないでください! 

彼女のインタビューを少しずつ紹介していきます。



ユニークなギタープレイの理由は2つ。
子供の頃の事故、そしてその方がクールなサウンドが生み出せるから
「この奏法になった理由は2つある。1つは子供の時に指を失ったこと。もう1つの理由はこの方がクールなサウンドが生み出せるから。私の演奏にはパーカッション的要素がたくさんある。例えば上の方の弦でハイハット的な音を出して、そこにベースを乗せたり…。このスタイルの方がいろいろ出来る空間が生まれるのよね。そしてバンド的なサウンドをギター1台で出すことができる」
「例えばジャンゴラインハルトは素晴らしいギタリストだと思うわ。指を交差したりして、すごく前衛的な奏法だった。私も指が足りないから、人にその手では大変でしょ、と言われるけど、そんなことはない。私がジャンゴみたいな手だったとしても、やはりギターを弾いていたと思う」


典型的な音楽好き、子だくさんのアイルランド家庭に育つ
「父からの音楽的影響は大きい。父は生後半年の私におもちゃのプラスチックのギターをくれた。彼はDJとして長年働いていて私は彼が持っているレコードはすべて聞いたわ。ウィルソン・ピケット、スティービー・ワンダー、ジョーン・アーマトレイディング、アレサ・フランクリン。そして姉や兄がスレイヤーとか、アクセル・ローズ、フィオナ・アップルとかジェフ・バックリーとかを教えてくれた」
「両親二人、そして子供たち7人、合計9人が家の中にいたので、彼らからの影響は大きかった」

ダブリンからマンハイム、ロンドン、そして現在はベルリンへ
「学校を卒業して、たまたま訪れたドイツ(マンハイム)で音楽業界の人たちや今のバンド仲間と知り合うことが出来た。そしてそこから自分のキャリアがスタートした。最初半年くらいのつもりが2年に、そのあとロンドンに6年、今はベルリンに住んでいる」
「数年置きに違う都市に住むことは私にとっては重要なこと。たとえばあなた(インタビュアー)とずっと一緒にいたりしたら、私はあなたの洋服を借りて着るようになり、あなたも私の服を着る。同じような話し方をするようになる…っていう感じで、どんどん違う環境や別のカルチャーにとけ込むのが好き。今いる状況に自分を適応させていく。それによって自分が環境の一部になり、それが私の作り出す音楽に影響を与えていく。ロンドンではレゲエをやっている連中とよく一緒にいた。ベルリンはもっとコスモポリタン。初めて訪ねた時からインスピレーションをたくさんくれた場所でもある。いろんな種類のリズムがあって、たくさんのダンス・ミュージックがある。ボリビアンみたいな押し引きがあるバック・ストロークなリズムが好き」

そして彼女の最新作「アーキテクト」から。いかにもベルリンといったサウンドがかっこいい。



で、もってこういう曲も、こんな風にギター1本でやっちゃうんだよね。すごいでしょ。



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