NHK「広告プランナー“ヒロ”、難病ALSとの戦い」を見ました

今日6/21は世界ALSデーだそうです。ALSについては知っているつもりでも全然知ってなかった。このクイズやったら1問も当たらなかったよ。ショック。藤田正裕さん、ヒロさんの名前は前から知ってたけど…ちゃんと番組を見たりしたのは初めてだったかも。

というわけで、この番組を見ました。「広告プランナー“ヒロ”、難病ALSとの戦い」

ヒロさんは外資の広告マンで30歳のときにALSと診断されたそう。ALSは難病の1つですが、身体のあちこちの自由が効かなくなり、歩けなくなり、最後は寝たきりになってしまう恐い病気。少しずつ症状が進行するところが本当に恐い。寝たきりになると、今度は言葉を失い、呼吸が自分で出来なくなり、目でコミュニケーションを行っても、さらに症状が進むと目も開けられなくなる。そして最後は真っ暗な世界に脳だけが100%生きているTLSという完全な閉じ込めの状態になってしまうという。

ALS患者は国内になんと9,000人いると言われています。まず患者が9,000人もいる、ってのがビックリ。そして病気以上にひどいのが日本の社会のしくみ。まず日本では、この病気にかかって呼吸が苦しくなると、気管切開するか死かを、呼吸器をつけるこの段階で選択を迫られる。つまりいったんチューブを付けられると日本では二度と尊厳死を選ぶことが出来ない。そしてなんと患者の70%は気管切開をせず亡くなることを希望するのだそうです。

本当に原因不明の病気で、まったくもって人間の無力感を感じるわけだけど… それでも海外では未認可の薬を使って回復した例もあるのだそうで…。それなのに…それを簡単に使わせてもらえない日本のヘンな仕組み。これは人災じゃないの? そういうことだけでも、なんで速攻で許可出来ないものかと本当に思います。

あとこれは番組で言ってたことじゃないんだけど… 去年ALSは、アイスバケツのリレーでかなり話題になったよね。日本でも財界や芸能界、スポーツ選手だの有名人がかなり氷水をかぶった。それにも係らず、集まった寄付はたったの394万円。(数字はwikipediaより)アメリカでは1330万ドルも集めたのに… 日本ってホントに寄付文化がない国だよね。

それにしてもヒロさん、すごい。本当に勇気がある。そして、知れば知るほどこの病気に対しては言葉もない。番組の後半ではFC岐阜の社長さんも出て来た。この方のことは昨日の番組を見るまでまったく知らなかった。立てなくなるまで現場へ出て、現場で頑張る、と言う。そして呼吸器を付けてでも生きていこう、と今は思っている、と言う。すでにTVで話をするのも辛そうであったけれど、社長さんのメッセージ、伝わったよ。伝わった。

そして番組後半の企画では、サヘルさん他、いろんな人がヒロさんと話をする、というものだったのだが、みんな言葉をなくしていた。そりゃ、そうだよね…。でもそんな中、勇気を持って「元気になったら何がしたいですか?」という質問をしたサヘルさん、偉いと思う。ヒロさん、いろいろ言ってたけど、最後は「叫びたい」って言ってたね。それは… ものすごい分かる。この言葉を引き出したサヘルさんもすごい。ヒロさん、すごい。叫びたい。ホント叫びたいよね。世の中,馬鹿!って。この野郎、って。

そして若旦那さんというシンガーさんの歌も心に響いた。泣けたよ。ここでも聞けるよ。ヒロさんの側に若旦那さんがいて、良かった。

それにしても、これは人間に突きつけられた大きな課題だ。何面倒なことやってんだよ、とっととベストを尽くせよ、薬を試させろよ、と! こんなに困っている人たちがいるんだよ!と。

ホント怒りは止まらないけれど、でも、これはきっと変わる。この番組のあと、少なくとも1mmとかでも変わると信じよう。要は間に合うか、間に合わないか、それだけの問題なのだ。とにかく落ち着いて、怒りを閉じ込め、自分が出来る事をするしかない。というわけで、誰にでも出来ること。それは寄付。DONATEのページへ行き銀行送金するか、こちらでTシャツを購入、または気軽にクレジットカードでも寄付できます。



若旦那さんの歌はこんなのも思い出した。ダミアン・デンプシー「Sing all the cares away」



PS
さすがNHK、テキストがあがってる! こちらだけでもぜひ見て〜