「ラサへの歩き方〜祈りの2400km」を観ました。静かな感動!



 最近、イライラするあなた。そう、そこのあなたですよ! 絶対にこの映画を観た方がいい。めっちゃ謙虚な気持ちになれますよ。その効果は1日だけしか持たないかもしれないけど、でも、この映画を観た日だけは、ものすごく優しい気持ちになれます。

いや〜、やっと観れました。「ラサへの歩き方〜祈りの2400km」イメージフォーラム渋谷にて。

なんというか地味ぃーな映画です。これに比べたらウチのグリーンランド映画でさえも派手かもしれない…(笑)地味な映画だけど、この映画の伝えるメッセージは大きい。そして素晴らしい。

五体投地(ごたいとうち)ってご存知ですか? 上に貼ったトレイラーにもあるように、身を投げ出してひれ伏して祈る、仏教でもっとも丁寧とされる礼拝方法。トン、トン、ざぁーーーっっ、トンみたいな…。自分たちの住んでる小さな村から聖地ラサへ2400km、これを続けるファミリーがいるんですよ。なんと1年かけ、本物のチベットのファミリーが演じて行く、まるでドキュメンタリーみたいなフィクション。いやはや、すごいです。中には妊婦もいるし,老人もいるし、女の子もいる。後ろからついてくるトラクターにキャンプの荷物を積んで、ひたすら身を投げ出しはいつくばる。時には水たまりの中を、時には雪の中をはいつくばって進む。時には交通事故や落石にもあいながら。そして自分のためにではなく、人のために祈る。

仏教ではね、虫とか殺さないんだって。だってそれは自分の死んだおじいちゃんかもしれないから。これぞまさに輪廻転生。
そう! 仏教によれば、今、人間をやっている私たちは超ラッキーなんですよ。例えどんなに自分の人生が大変でも、どんな苦労が待ち受けていても、この「人間に生まれた幸せ」を常に噛み締めないといけない。(というのは、先日会ったこの映画の配給会社ムヴィオラの社長のお言葉。ははーーっっ。有り難く拝聴しました! それにしても良いこと言うね〜)

なんというか、映画を観ながら、心が研ぎすまされて行くようだった。すごい映画だった。2時間でちょっと長いけど、エピソードがあれこれあるから飽きずに最後まで行けます。そして、特に山のシーンや、七色の旗がはためくシーンなど、ため息が出るような美しい映像も満載。あぁ、私も心穏やかに生きたい… あまりにも煩悩が多くて私も困ったもんです。

東京はイメージフォーラムでいよいよ来週が最終週みたいなので,皆さん、ぜひ駆けつけてください! 詳細はこちらイメージフォーラムのタイムテーブルはここ。その他全国上映スケジュールはここ

しかしチベットすごいなぁ…1度行ってみたい場所ではあるんです。グリーンランドもすごいけどさ…。でもグリーンランドと違って、チベットも辺境だと思ってたのに道がちゃんと舗装されて国道があるじゃん!と感動していたら、この映画を観終わった後、ランチで会った友人が教えてくれた。あれは、中国政府が戦車が通れるように作ったんだって。なるほど…