映画「草原の河」を見ました

映画「草原の河」を試写で拝見しました。ありがとうございます。

半年仕事があまりに忙しく、試写状がたまりにたまっておりました。やっと今週くらいから通常ペースに戻りつつあります。

さて、ムヴィオラさん配給の新作映画。岩波ホールで上映決定という、すでに良いことが保障されているような作品です。いや、地味な映画でしたよ。地味な。しかしこの独特の世界観は圧倒的でもありました。女の子がとにかく可愛い!!! この女の子でもうすべてが完結していると言っていいでしょう。チベット人の監督がホントに良い仕事してます。

自分の父との確執をかかえる父親と、少女。そしてお母さん。お母さんにはもうすぐ子供が生まれる。一方で乳離れできない女の子。家族のやりとり、草原での暮らし。可愛がっていたヤギが死んでしまったり… 

いただいた資料によると、なんとほとんどの出演者が演技未経験の素人さん。パパ役の彼も、でも最高にイカしている。脚本もあってないようなもので、撮影しながら監督はお話を纏めていったという。脚本も役者には見せず、あくまで前後の話の流れも知らない中での演技。この映画がすべてまとまるまで、役者たちはこの映画が何を伝えたいのか知らされていなかったそうだ。あくまで主役は女の子で、彼女も撮影を進めるうちに、少しずつ演技というものに慣れて行き、最終的にほとんど1テイクで撮影したという。ペットのヤギは女の子と過ごすことによって、自然と彼女の後をついて歩くようになった。これまた最高の名演技(笑)

そして画面で見ると平らにみえるこの地だが、なんと標高3500mなんだって。すごいなぁ、チベット。女の子が住むテントも本当に彼女が住んでいるテントで行なわれたという。 夜にはマイナス30度にもなる極寒の地。

チベットの人たちの衣装もいい。寒い中、カラフルな衣服を重ね着し、小さい子なのにアクセサリー類もたくさんつけている。

いいなぁ、行ってみたいなぁ…と旅心誘われる。こういう暮らしに憧れます。90分ほどで非常に見やすい。岩波ホールで4月29日から。必見。