映画「Me Before You」を観ました

ちょっと前になりますが、映画「Me Before You 世界1キライなあなたに」を観ました。機内放送(英語/字幕なし)です。



英国のよくあるラブコメと思ったのだけど、エンディングが結構「そうなのか!」という展開で度肝を抜かれた。でもそれで妙に心に残った。それがなければ英国ラブコメは時間潰しに最高ね…ってな結論で終っていたかも。賛否両論あったというエンディングだが、私はこのエンディングはかなり好きである。それがこの映画を特別なものにしているし、いつまでもこの映画のことを考えるきっかけになったと思う。じゃなければ、この映画を見て1ケ月たった今、内容すら覚えてないくらいの内容だっただろう。

主演の2人はキャラクターがたっていて、最高だ。そして、この類いのテーマはこれから多くなってくるだろうなと思う。いや〜ホントに良く出来ている。本当に心から愛していたら,その人が好きなようにさせてあげる、受け入れるという事が必要なのだ。

さて、映画の公式サイトをのぞいて楽しみの1つである有名人コメント欄。これが見事に1つも響かなかった! 誰もこの映画の良さを分ってないな!! でもきっと配給会社はこういう路線でこの映画を当てたかったんだろうね。分るような気がするよ。 「世界1キライなあなたに」という邦題でも、それは感じられる。

そして多くのコメントを寄せた女性たちが主人公のファションを褒めているけど…あれはいったいどうなんだろう。最後のパリのシーンで彼女が見せる落ちいた装いは、彼女の自立とかそういうことを示しているのではなかろうかと思うのだが。アーパだったころの彼女のファッションを褒めてどうするよ。確かに独特で楽しくはあったけど。(特に靴が最高!)

それにしても、元気で生きているということは最大の友情だわな、と思う。ちょっと話は変わるが、数年前に身辺を整理され自殺した中村とうようさんのことを思い出した。私はまったくとうようさんとは交流がなかったため、レコード会社の人たちが苦労してリリースした地味なしかし文化的価値のある音楽に平気で「0点」を付ける態度には老害以外の何も感じてなかったのだが、彼の生き様はちょっと理解できる気がしているのだ。自分らしく生きられないなら、死んだ方がいい。あの自殺は彼の美学の延長だったのだろうと思ったり…。でもそれは彼が付けていた0点と同じで、まったくの嫌味である。回りにいる人のことを思えば、元気に前向きに生きているというのは、それだけで友達想いの行為なのかもしれない…と、私なんかはみたいな小物は思うんだけどなぁ。