ドキュメンタリー映画『平和の名のもとに ジョン・ヒューム・イン・アメリカ』』を見ました。



昨日は上智大学に行ってきました。ジョン・ヒュームのドキュメンタリーを見るためです。

ジョン・ヒュームは、ノーベル平和賞も受賞した北アイルランドの政治家。1998年(たった20年前ですね)にベルファーストで結ばれた和平合意(Good Friday Agreement)などに多大な貢献をしたとされています。そして、それにはアメリカを適格に巻き込むことが必要だったと。そういう視点にウェイトを置いた作品でした。そうそう、セント・パトリックス・デイのランチで、シャムロックの鉢をアイルランドの首相がアメリカ大統領にプレゼントのはヒュームが最初だったみたい。

このドキュメンタリーには、本人の出演はかなわなかったそうですが(健康上の理由で)、証言者としてアメリカの各大統領、アイルランド共和国の各首相、ボノも出てきます。ナレーションはリーアム・ニーソン、そして音楽ビル・ウィーランという豪華コンビ(笑)

あ、そうそう、一時は日本のアイルランド大使だったジェイムス・シャーキー氏も登場されてましたね。このアメリカを巻き込んだ和平プロセスの時、シャーキーさんはアメリカのアイルランド大使だったようで、たいへん重要な役周りがあったようです。それにしてもすごい。

最初、上智大学の小山先生の北アイルランド問題にするレクチャーがあったあと、ドキュメンタリーが上映され,その後監督によるQ&Aがありました。
 そこで知ったのですが、この監督がこのドキュメンタリーを作ろうと思ったのは、なんと『The Boys of St Columb's』のドキュメンタリーを観たことだそうなんです! これはそれこそポール・ブレイディやシェイマス・ヒーニーが出て来て、当時の北アイルランドのおぼっちゃ学校の実態を語る、あれですよ、あれ。(DVDも本も買って、必死で見ました〜。ポール・ブレイディのところだけ!)そう、あのドキュメンタリーにジョン・ヒュームも出て来てるんですよね。すごい。これはまた資料を引っ張りだしてみないと…(って、今は、そんな時間ないけど)

でもジョン・ヒューム、すごいね。戦争は多くの人に富をもたらさないこと。平和の方が経済的には絶対に北アイルランドの人々にメリットがあるということ。そしていろいろ議論はあるものの北アイルランドは英国に残ることなどを条件に、アメリカに根回しし、IRAのジェリー・アダムスと対話しつつ、サッチャーの心を動かし(いや、サッチャーは本心はいやだっただろうけど)和平条約にこぎ着けるわけです。 うーん、すごいなぁ。政治家って。ホントにかっこいい。